抗生物質と薬剤耐性について
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こんにちは、ゆうです。
朝長女を起こした時に身体を触ると、、、熱い!!
もしかして、、、と思い熱を測ると38.5℃もありました。
保育園に欠席の連絡を入れて病院に連れていくことにしました。
因みに、我が家では大人が風邪をひくとウイダーゼリーとリポビタンD、葛根湯、龍角散で治しています。
いつもならば1日くらいの熱では病院には行かないのですが、今回は咳がひどくて。
ゴホゴホと咳をしすぎて食べた物を戻したので、咳を鎮めるお薬を処方してもらえたら、と思い行くことにしました。
そしてついでに私も診てもらおう!とちゃっかり2人分予約。
(私も咳が止まらなかったんですが元気な0歳児の次女を連れて病院に行くのはなんだか気が引けるので行っていませんでした)
病院に行くと『当院では不必要な抗生物質の処方は行いません』という張り紙が目につきました。
先生に診察してもらっている時も「抗生物質の処方は必要ないです。ただし、咳や痰だけがひどいようであれば抗生物質を飲んでもよいですがどうしますか?」と聞かれたので抗生物質の処方には気を使っていることがわかります。
なぜ抗生物質を処方しすぎないようにしているのでしょうか?
それは不必要に抗生剤を服用することによって、その薬に対して抵抗力を持つ『薬剤耐性菌』を生み出す要因となるからです。
抗生物質とは何か?
抗生物質とは細菌などの微生物の成長を阻止する物質のことで、肺炎や化膿したときなどの細菌感染症に効果があります。
抗生物質は一般的には抗菌薬や抗生剤ともよばれますが、厳密に言うと抗生物質と抗菌薬は少し違います。
ウイルスと細菌の感染の違い
風邪のほとんどはウイルス感染です。ウイルスを退治し風邪を治すのは、身体にもともと備わっている『免疫』です。
風邪薬はあくまでつらい症状を軽くするためのもので、ウイルス自体を殺すことはできません。
一方で、風邪の症状に見えても、原因が細菌の感染による病気もあります。
たとえば、マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ」という細菌が肺で増殖し発症します。
症状がウイルスによるものか細菌によるものかは、医療機関の検査を受けなければ判定できません。
しかし、大まかな目安として発熱、のどの痛み、せき、鼻水といった代表的な風邪の諸症状が複数出ている場合はウイルスです。
鼻だけ、咳だけといった特定の部位のみ強い症状がでる場合は細菌による感染の疑いが高いと言えます。
ウイルスは部位を問わず増殖するのに対し、細菌は特定の部位に集中して増殖する傾向があるためです。
風邪やインフルエンザには抗生物質は効かない
抗生物質は細菌に対する薬であるため、ウイルスには効きません。
つまりほとんどの風邪やインフルエンザには、抗生物質は不要なのです。
かつては風邪が重症化するのを防いだり、細菌性の合併症を予防することを目的とした抗生物質の処方が多く行われてきたものの、さまざまな医学研究によって、予防のための抗生物質の処方は正しくないということがわかってきました。
しかし、いまだに「風邪には抗生物質が効く」と誤解して処方を求める人が多いそうです。
薬剤耐性菌とは?
耐性菌とは、抗生物質に対する抵抗性をもった細菌のことをいいます。
細菌が生き残るために自らの遺伝子を変異させたり、別の細菌やウイルスから薬に抵抗性のある遺伝子をもらったりして、その薬が効かなくなる細菌に変化するのです。
なぜ問題になるのか?
薬剤耐性菌が増えると、これまでは抗生物質を使えば治っていた感染症でも、治療が難しくなって重症化しやすくなり、さらには死亡に至る可能性が高まります。
また、現在薬剤耐性によって世界で70万人が死亡、2050年には1,000万人が亡くなるといわれています。
抗生物質は多くの人々の命を救ってきました。しかし抗生物質が効きにくい「薬剤耐性」をもった細菌が世界中に増えており、大きな問題となっています。
処方されたら飲みきる
抗生物質が必要と判断されて処方されたら、指示通りにきちんと内服することが大切です。
中途半端な飲み方(少なく飲む、間引きする、早めにやめてしまう)は耐性菌が増えるきっかけになりやすいのでやめましょう。
また、抗生物質をいつか飲もうと保管することはやめましょう。
病気によって、細菌によって治療に適した抗生物質は異なりますし、予期しない副作用の危険も高まります。
抗生物質ってこんな問題になっていたんですね。知りませんでした。
「風邪には抗生物質」という考えはもう古い!
一人ひとりの正しい理解と心がけが大切ですね。